【相談者】
つらい子さん(36歳・女性)
【相談内容】
私はダイエットなどの健康商品のサプリメントの販売の会社を立ち上げたのですが、思うように軌道に乗らず倒産を迫られています。
すでに在庫は倒産品処分の会社に依頼して処分をしてもらっており、その現金を元に夜逃げをしようと思っています。
夜逃げをする人たちはどのような事を狙って夜逃げをするのでしょうか?そして夜逃げは成功するのでしょうか。
自己破産は絶対に嫌なので避けたいです!
【回答】
結論から言うと夜逃げは絶対にやめたほうがよく、債務整理の相談をしたほうがいいです。
1.夜逃げをする人は借金が時効になるのを狙っている
まず夜逃げをする人たちは何を狙ってやっているのか?ということですが、夜逃げをすることによって借金が時効にかかるのを狙っています。
貸金業者がするものの場合には5年、それ以外の親類や友人などの個人から借入するものについては10年の時効にかかることが、民法や商法という法律で定められています。
時効になってなくなれば支払う必要がないので、夜逃げをしてしまおうというものです。
2.夜逃げは成功しない
では夜逃げは成功するのか?ということなのですが、成功しないと考えましょう。
夜逃げをすることによって、本人が居ない以上裁判なんて起こせないとお思いかもしれません。
しかし、公示送達という行方がわからなくなってしまっている人に対して裁判を起こすためのシステムがありますので裁判できなくなるというわけではありません。
公示送達は市役所などの掲示板に名前が張り出される形で通知する方法でする裁判書類などの渡し方です。
当然、このようなものを目にする機会はありませんので、そのまま欠席で裁判が進むことになり、敗訴します。
敗訴することによって時効は中断して、敗訴したときからまた10年間時効にかからなくなります。
この時には遅延損害金などのお金が元本に組れられる状態になっているので、債務総額が雪だるま式に増えることになります。
3.夜逃げは事実上の不利益も大きい
夜逃げをするということは、住民票の登録の変更ができなくなってしまいます。
すると、保険証が届かなくなります。
旧住所ではそのまま住民票を抹消することができるようになるため、保険証を利用することができなくなることが考えられます。
また最近は就職をする際に個人番号を求められることが多くなるなど、住所がない状態で生活するのは事実上不可能なのです。
4.債務整理をする
自己破産というと何かイメージが悪いように思えるかもしれませんが、個人が利用する際に大きな不利益になることはあまりありません。
フィクションなどで非常に怖いものである印象が強いのですが、実際にはこれで生活を大きく再建させている人が多数います。
自己破産を含む債務整理の相談をして人生をやりなおしましょう。